パートの掛け持ちはできる?メリット・デメリットや注意点を解説

パートの掛け持ちはできる?メリット・デメリットや注意点を解説

効率的に収入を増やすために「パートの掛け持ちができないかな?」と検討している方に、パートを掛け持ちする際のメリット・デメリット、注意点、そして成功させるためのコツについて詳しく解説します。ぜひ自分に合ったパートの働き方を見つける参考にしてください。

目次

パートの掛け持ちはできる?

結論から言うと、パートの掛け持ちは可能です。収入を増やしたり、スキルアップを目指して複数のパートを掛け持ちしている人はいます。ただし、掛け持ちする際にはいくつかの注意点があり、最初に現在働いているパートの就業規則を確認しましょう。企業によっては、掛け持ちや副業を禁止している場合があるためです。

また、掛け持ちをするとスケジュールがタイトになり、体調管理が難しくなる場合があります。そのため、自分の体力や生活リズムに合った仕事を選ぶことが大切です。さらに、年収が増えると扶養から外れて税金が増える可能性もあるため、事前に収入の見通しを立てておきましょう。このような注意点をおさえて、自分に合ったパートを掛け持ちしましょう。

パートを掛け持ちするメリット

パートを掛け持ちすると、以下のようなメリットがあります。

  • 収入が増える
  • スキルアップができる
  • 人脈の開拓ができる
  • 空いている時間を活用できる

これらを考慮し、パートの掛け持ちが良いか検討してみましょう。

収入が増える

パートを掛け持ちすると、複数の仕事から収入が得られるため、生活水準を上げられます。趣味に使えるお金を増やしたり、旅行に行く頻度を上げたり、家計の支出を少し贅沢にできるでしょう。また、収入に余裕があれば貯金に回しても良いでしょう。

さらに、収入源が複数あると、一方のパートで予期せぬトラブルが発生し、シフトが減少しても、もう一方のパートでその分を補えるメリットがあります。そのため収入がゼロになるリスクを減らせ、経済的な安定につながります。

このように、パートを掛け持ちすると収入が増えるだけでなく、不測の事態に備えるリスク管理の一環としても役立ちます。

スキルアップができる

パートを掛け持ちすると、スキルアップの機会が増えます。複数の仕事を経験すると、それぞれの職場で異なるスキルや知識を習得できます。例えば、接客業と事務職を掛け持ちすると、コミュニケーション能力やPCスキルが同時に向上し、幅広い分野でスキルを身につけられます。

また、異なるジャンルの仕事に挑戦すると、自分の強みや得意なことが明確になる場合もあります。クリエイティブな仕事とルーチンワークを掛け持ちすると、どちらが合うかやどのような分野で自分が活躍できるかを明確にできる可能性があります。こうした経験は、将来的に新たなキャリアに挑戦する際や転職する際に、大きな強みとなるでしょう。

さらに、多様な業務に取り組むと、問題解決能力や適応力も自然と養われます。これらはどのような職場でも評価され、キャリアアップや職場で信頼を築くために必要なスキルになります。

人脈の開拓ができる

パートを掛け持ちすると、さまざまな職場で働く機会が増え、新しい人脈を築くチャンスが広がります。異なる業界や職種で働くと、多様なバックグラウンドを持つ人々と出会え、今後のキャリアに役立つ情報を得られる可能性があります。例えば、新しい仕事の紹介を受けたり、業界のトレンドや仕事のコツを教えてもらえたりして、より良い条件での転職やキャリアアップのチャンスが増えるかもしれません。

また、職場を超えた交流を通じて、気の合う友人や仲間に出会う可能性もあります。こうした人間関係は、仕事の悩みを共有したり、お互いで助け合いができ、人のつながりを通じて自分自身の成長にもつながります。

空いている時間を活用できる

数時間の短いシフトで働ける職場を選ぶと、空いている時間を活用でき、自分の生活リズムに合わせた働き方をしながら、収入が増やせます。例えば、午前中に1つ目のパートを終えた後、午後の数時間を利用して別のパートで働くといった柔軟なスケジュールが組めます。

このように、空いている時間を効果的に使うと、時間を無駄にせず、収入を増やしたり新しいスキルを身に付けられます。また、家庭の都合や個人の予定に合わせてシフトを調整できるため、プライベートとの両立も可能です。

パートを掛け持ちするデメリット

パートを掛け持ちすると、以下のようにいくつかのデメリットも存在します。

  • スケジュール管理が大変
  • 体調管理に気を使う
  • 覚えることが増える

これらのデメリットを確認して、パートの掛け持ちが自分に合うか検討しましょう。

スケジュール管理が大変

複数の職場で働く場合、それぞれのシフトを自分で管理し、重ならないように調整しなければなりません。これが思いのほか難しく、スケジュールが重複してしまうリスクもあります。

また、シフトを組み合わせて仕事を入れすぎると、休みが全然取れない状況になる場合もあります。しっかりと休日を確保できるよう、無理のないシフトを組むことが大切です。

さらに、職場で急なシフト変更や追加の依頼があった場合、他のパートとの調整が必要になり、柔軟に対応する能力も求められます。これができないと、職場に迷惑をかけたり、トラブルの原因になったりする可能性があるため、注意が必要です。

体調管理に気を使う

パートを掛け持ちすると労働時間が増え、体調管理がより重要となります。複数の職場で働き、連続した労働や不規則なシフトによって疲労が増え体調を崩してしまうと、全ての職場に迷惑をかける可能性があります。そのため、日々の体調管理を徹底し、十分な休息を取りましょう。

特に、家族がいる場合は体調管理ができないと、家事や育児に十分な時間を取れなくなる場合があります。家事や育児などをおろそかにすると、家族関係に悪影響を与える場合もあるでしょう。そのため、パートを掛け持ちする際には、家族の協力を得られるかどうかも重要なポイントとなります。

覚えることが増える

同じ職種を掛け持ちしている場合でも、働く店や会社によってルールや手順が異なる場合が多いため、それぞれの職場のやり方を把握する必要があります。例えば接客業であれば、接客マニュアルや商品の陳列ルールなどが異なる場合があります。

全く異なる職種を掛け持ちする場合には、一から新しいスキルや知識を習得しなければなりません。例えば、午前中はオフィスで事務作業、午後は飲食店での接客というようなケースでは、全く異なる業務内容をこなす必要があり、その分覚える内容も多くなります。最初のうちは混乱したり、ストレスを感じたりするでしょう。

こうした状況に対処するために、メモの取り方を工夫するなどして、自分なりに効率良く業務を覚えていきましょう。また、最初のうちは一つずつ丁寧に業務を覚え、焦らずに着実に習得していくと効率良く仕事がこなせるようになります。

パートを掛け持ちする時の注意点

パートを掛け持ちする際には、以下の注意点をおさえておきましょう。

  • 年収130万以内にしないと扶養から外れる
  • 年収に応じて税金がかかる
  • 確定申告が必要な場合がある
  • 掛け持ちが可能か就業規則を確認する

これらの注意点を事前に確認すると、後々のトラブルや不利益を避けられます。

年収130万以内にしないと扶養から外れる

パートを掛け持ちする際に注意すべき重要な点の一つが、年収が130万円を超えると配偶者の扶養から外れる可能性があります。年収130万円以上になると、自身で社会保険に加入しなければならなくなり、健康保険料や年金保険料を自分で負担します。そのため、収入が増えても手取り額が減少するリスクが生じます。

さらに、年収が130万円以内であっても、一般的に週の労働時間が20時間以上であり、かつ、働いている会社の従業員数が51人以上などの条件を満たす場合、社会保険の加入が義務付けられる場合があります。

そのため、パートを掛け持ちする際には扶養から外れないように調整することが大切です。収入を管理し、必要であれば勤務時間やシフトを調整し、負担が増えずに無理なく収入を得られるでしょう。

年収に応じて税金がかかる

パートを掛け持ちして年収が増えると、それに応じて税金の負担も増加します。以下の表にまとめました。

年収(目安)税金の種類説明
100万円前後住民税自治体により住民税の支払いが発生
103万円以上所得税所得税が課税される
150万円以上配偶者控除・配偶者特別控除の減少配偶者控除や配偶者特別控除の所得控除が減る。

住民税は各自治体によって異なりますが、所得税は収入に応じた税率で課税されるため、手取り収入が減る可能性があります。また、年収が150万円を超えると、配偶者控除や配偶者特別控除の所得控除額が減少し、家庭全体の税負担が増える場合があります。

このように、年収に応じてさまざまな税金がかかるため、収入がどの程度増えるかを把握し、税金の影響を考慮してパートを掛け持ちする計画を立てましょう。

確定申告が必要な場合がある

通常、年末調整は一つの会社でしか行えないので、複数のパートを掛け持ちしている場合、すべての収入を合算した結果、確定申告が必要になる場合があります。掛け持ち先のパート収入が年間20万円を超える場合は、確定申告を行う義務があります。確定申告を行わないと、後から税務署から指摘を受け、追加の税金やペナルティが課される可能性があるため、注意が必要です。

一方で、掛け持ち先の年収が20万円以下であれば、確定申告の必要はありません。しかし、確定申告をすると条件によっては払い過ぎた税金が戻ってくる可能性があります。例えば、医療費控除や配偶者控除を受けると、税金が還付されるなどです。

また、以下の記事でダブルワークはいくらまで稼いでいいのかなどを解説しているので、こちらも参考にしてください。

https://www.job-j.net/articles/post-1520

掛け持ちが可能か就業規則を確認する

就業規則に、掛け持ちそのものを禁止する規定や、同業他社での掛け持ちを禁止する規定が含まれている場合があります。こうした規定を無視して掛け持ちをすると、解雇など厳しい処分を受けるリスクがあります。

また、就業規則に明確な記載がなくても、労働者の集中力やパフォーマンスが低下するリスクや、機密情報の漏洩の懸念などを理由として雇用主が掛け持ちを好ましく思わない場合があります。そのため、パートを掛け持ちしたい場合は、事前に雇用主や人事担当者に確認しておくと安心です。

うまくパートを掛け持ちするコツ

パートをうまく掛け持ちするには、以下のポイントをおさえましょう。

  • スケジュール管理をする
  • 掛け持ちしやすいパートを選択する

次の見出しから、うまくパートを掛け持ちするコツを解説していきます。

スケジュール管理をする

スケジュール管理の一番大切なポイントは、きちんと休日を確保することです。働きすぎて体調を崩さないよう、週に1日は完全に休む日を設定するなど、無理のないスケジュールを組みましょう。また、複数のパートを掛け持ちしているとダブルブッキングが発生しやすくなるため、事前にシフトを調整し、各職場のスケジュール確認が必要です。

さらに、残業が発生しやすいパートや、仕事が予定よりも長引く可能性があるパートは、1日に1箇所にすることをおすすめします。こうすると、急な残業が発生しても他の職場に迷惑をかける心配がなくなります。日々の予定をメモやアプリで管理し、どの仕事が何時から何時までか、休日はいつかを明確にしておくと間違いが少なくなるでしょう。

掛け持ちしやすいパートを選択する

スケジュールを柔軟に組みやすく、掛け持ちしやすいパートを選ぶと無理なくパートの掛け持ちができます。まず、シフトが自由に組みやすい仕事を選ぶと、他のパートとの調整がしやすくなります。

また、1日3〜4時間勤務が可能など、短時間でも働けるパートを選ぶと良いでしょう。さらに、掛け持ち先の通勤時間にも注意を払う必要があります。通勤時間が長いと、移動に時間がかかるため、できるだけ自宅から近い職場や、掛け持ち先同士が近い場所にあるパートを選ぶことがおすすめです。

ここから、比較的掛け持ちしやすいパートをご紹介していきます。

24時間営業の店舗

24時間営業の店舗は、シフトの時間帯が幅広いため、他の仕事との調整がしやすく、早朝や深夜といった通常の営業時間外でも働けるので、パートの掛け持ちがしやすいです。これにより、日中のパートと組み合わせて、効率よく収入を得られます。

特に、コンビニエンスストアは24時間営業の代表的な例で、全国に多数の店舗があるため、勤務地を選びやすい点も魅力です。自宅や他の職場に近い店舗を選ぶと、通勤時間を短縮し、より多くの時間を仕事に充てられます。また、シフトの自由度が高いため、予定に合わせた働き方ができる点も、24時間営業の店舗で働く大きなメリットです。

単発・日雇いの仕事

イベントスタッフや軽作業などは、数日から1日だけの仕事が多く、自分の都合に合わせてスケジュールを組みやすいです。これにより、他のパートのシフトやプライベートの予定に応じて働く日を選べるため、無理なく収入を得られます。

また、短期間で終わるため、長期的な拘束がない点もメリットです。例えば、急な休みが取れた時や、他のパートのシフトが少ない時など、短期間で集中して働きたい場合に適しています。また、夏休みや年末年始など、長めの休みを活用して効率よく働ける仕事もあります。

コールセンター

コールセンターは、24時間のシフト体制の仕事もあり、早朝・深夜・週末など、さまざまな時間帯からシフトを選べ、他のパートとの調整がしやすいです。

日中のコールセンターの場合も、時間帯が分かれており、シフト調整を柔軟に行えます。

また、在宅勤務が可能なコールセンターの仕事も増えており、通勤時間を気にせずに働ける点も大きなメリットです。在宅の場合、移動時間を節約でき、その分他の仕事やプライベートの時間に充てられます。

軽作業

軽作業は、夜間のシフトや単発の仕事も多いため、他の仕事とのシフト調整がしやすい点が魅力です。例えば、深夜の倉庫内作業や商品の仕分けなど、日中とは異なる時間帯で働ける軽作業は、他のパートと重ならずに働けます。

また、単発の軽作業は、自分のスケジュールに合わせて必要な時だけ働けるため、予定に応じた柔軟な働き方が可能です。

さらに、軽作業は、体力的な負担が比較的少ないため、日中に他の仕事をしながらも、追加で収入を得たいと考える方にとっても魅力的でしょう。

パートの掛け持ちに関するよくある質問

パートの掛け持ちに関して、よくある質問は以下の通りです。

  • パートの掛け持ちと正社員どっちがいい?
  • 本業や元の仕事先に掛け持ちを申告しなくていい?

パートの掛け持ちに対する不安を減らせるように、詳しく解説していきます。

パートの掛け持ちと正社員どっちがいい?

パートの掛け持ちと正社員のどちらが良いかは、一概に決められません。それぞれに異なる特徴があり、自分のライフスタイルや希望する働き方によって選択が変わります。

パートの掛け持ちは、自由度が高く、自分に合ったスケジュールで働ける点が魅力です。例えば、育児や介護などの家庭の事情に合わせて働きたい人や、特定のスキルを複数の職場で活かしたいと考える人にとっては、掛け持ちが適しているでしょう。また、自分に合ったスタイルで収入が増やせるメリットもあります。

一方で、正社員は昇給やボーナスなどの待遇が良く、長期的に大きな収入が期待できます。社会保険や有給休暇などの福利厚生が充実している点も、正社員の魅力になります。安定した収入を得たい、またはキャリアアップを目指したい人には、正社員が向いているでしょう。

最終的には、自分の生活スタイルや働き方の希望に合った選択をすることが大切です。どちらが自分にとって最適かをよく考え、納得のいく働き方を見つけましょう。

以下の記事で、パートの基礎知識や採用までの流れについて記載しているので参考にしてください。

https://www.job-j.net/articles/knowhow/arb

本業や元の仕事先に掛け持ちを申告しなくていい?

パートの掛け持ちをする際は、トラブルを避けるためにも事前に本業や元の仕事先に掛け持ちを申告しておくと良いでしょう。就業規則に明確な記載がない場合でも、掛け持ちを快く思わない雇用主や上司がいる可能性があるためです。

パートの掛け持ちを雇用主が知らない場合、予期しない残業を頼まれたり、急なシフト変更を求められたりする場合があります。その結果、掛け持ちしている他のパートに遅刻したり、出勤できなくなくなったりする可能性があります。

また、職場によっては、パートの掛け持ちが発覚した際に、信頼を失ったり、評価が下がる可能性もあります。そのため、事前に掛け持ちの意向を伝えて、理解と協力を得ましょう。

自分に合ったパートの掛け持ちで収入アップを目指そう!

パートを掛け持ちすると、収入を増やしながら、スキルアップや人脈を拡大できるなど、多くのメリットがあります。その一方で、スケジュール管理や体調管理、就業規則の確認など、注意点があるのも事実です。これらのポイントをしっかり押さえて、自分に合った掛け持ちスタイルを見つけ、無理なく収入を増やしましょう。

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