仕事辞めたい・疲れた30代が楽になる！今すぐ実践できる具体的な対処法

30代にもなると、「仕事を辞めたい」「もう疲れた」と感じる瞬間が誰にでも一度は訪れるのではないでしょうか。

厚生労働省が発表した『令和5年 労働安全衛生調査（実態調査）の概況』によると、仕事や職業生活において強い不安やストレスを抱えている30代は実に86.0％にも上るといいます。

多くの人がこうした状況に直面する中、現状を改善しようと踏みとどまる人、転職を選ぶ人、はたまた起業する人など、選ぶ道はさまざまです。

本記事では、「仕事を辞めたい」「疲れた」と悩む30代のあなたに向けて、今すぐ実践できる具体的な対処法をご紹介します。

迷いやモヤモヤを整理し、現状を乗り越えるきっかけをつかんでみませんか？

30代転職のリアル！実際に転職する人ってどれくらいいるの？

仕事に疲れ果て「もう辞めたい」と思いながらも、

そんな年齢や収入に対する不安から、一歩踏み出せずに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

では、実際に30代で転職する人はどれくらいいるのか見てみましょう。

厚生労働省が発表した『令和5年雇用動向調査結果の概要』によると、30代の転職入職率は以下の通りです。

転職入職率とは、一定期間内に転職し、新たな職場に入職した人の割合を指します。

このデータを見ると、30代の転職入職率は20代に次いで高い水準であり、30代の転職は決して珍しくないことがわかります。

一方で、40代・50代になると転職入職率が低下していることが明らかです。

そのため、もし現状で転職を考えるほど深く悩んでいるのであれば、30代のうちに積極的に行動し、自分に合ったキャリアを築くチャンスを逃さないことが大切といえるでしょう。

30代で仕事を辞めたい・疲れた！その理由と解決のヒント

「仕事を辞めたい」「疲れた」と感じる理由は、年代によっても異なります。

厚生労働省が発表した『令和5年 労働安全衛生調査（実態調査）の概況』によると、30代が職場で感じるストレスの主な要因には、以下の項目が挙げられています。

• 「仕事の失敗や責任の発生」（42.0％）
• 「仕事の量」（34.7％）
• 「対人関係」（31.8％）

特に30代は責任のあるポジションを任されることが増え、「役割や地位の変化（昇進・昇格等）」によるストレスが他の年代より高い傾向にあります。

本項では、30代が仕事に疲れや不安を感じる背景を掘り下げるとともに、次の一歩を踏み出すための具体的な解決策をご紹介します。

今すぐ仕事を辞めたいという人も、現状をどうにかしようと踏みとどまる人も、客観的な視点をもとに、あなたにとってより良い道を見つけるヒントを一緒に探っていきましょう。

理由1. 役割や地位の変化によるストレスと不安

30代になると、これまでの経験や実績が評価され、新たな役割や責任を任される機会が増えてきます。

リーダーとしてチームをまとめたり、重要なプロジェクトを任されたりすることで自身の成長を実感できる一方、責任の重さや期待に応えなければならないというプレッシャーが大きくなることもあるでしょう。

• 期待される成果を十分に達成できない
• 周囲とのコミュニケーションや調整が思うように進まない

このようなことでストレスを感じやすくなり、そのストレスがどんどん蓄積していくと、やがて心身の不調や、仕事のパフォーマンスに影響を及ぼす可能性もでてきます。

また、新たなポジションや役割に適応する中で、自分の限界やスキル不足を痛感し、自信を失うこともあるかもしれません。

役割や地位の変化によるストレスと不安を改善するためには、以下4つのヒントをお試しください。

1. プレッシャーによる不安はスキルアップすることで自信に変える

新しい役割や責任に対して、プレッシャーを感じるのは当然のこと。

そんなときは、スキルアップを目的とした研修やセミナーに参加してみるのも一案です。

スキルを磨くことで、不安を自信に変え、成長のきっかけをつかむことができます。

• マネジメントスキル
• リーダーシップ
• コミュニケーションスキル

このようなスキルを向上させることで、業務の効率化や職場の良好な人間関係の構築に貢献し、結果的に職場全体のパフォーマンス向上につなげることもできるでしょう。

2. 不安を整理すれば必要以上に悩まなくて済む

新たな役割や責任が増えると、「本当にうまくできるだろうか」「失敗したらどうしよう……」と不安に感じることもあるでしょう。

不安が漠然としていると、必要以上に大きく感じ、適切な対処が難しくなります。

まずは、自分が何に対して不安を感じているのかを明確にするために、紙やメモに書き出して整理しましょう。

具体的に書き出してみると、「必要以上に責任を感じていたんだな」「自分の実力以上の目標を立てていたのかもしれない」といったように、不安の原因が環境ではなく、自分の受け止め方にある場合もあります。

あらかじめ「自分がどんなことに不安を感じやすいのか」その傾向を理解しておけば、実際に不安を抱いたときも冷静に分析でき、必要以上に悩まずに済むようになるでしょう。

3. 業務の分担と円滑なコミュニケーションを意識する

リーダーや責任者に昇進すると、「自分がみんなを引っ張らなければならない」という責任感から、すべての業務をひとりで抱えこもうとする人が少なくありません。

しかし、その結果としてキャパシティを超えてしまい、心身に負担がかかるケースも多く見受けられます。

まず、タスクを適切にチームメンバーに振り分けることで、それぞれのスキルや強みを活かしながら、プロジェクト全体の効率を高めることができます。

業務の分担がうまくいけば、リーダー自身の業務量も自然と軽減され、過度なストレスを避けることができるでしょう。

さらに、効果的なコミュニケーションは、円滑な情報共有を促進し、チームに一体感と信頼関係を生みだします。

結果として、リーダーはマネジメントなど本来の業務に集中しやすくなり、役割の変化によるストレスを大幅に軽減することができるでしょう。

4. ストレスマネジメントの習慣を身につける

昇進や業務の責任が増えると、つい自己管理がおろそかになることも。

しかし、ストレス社会を生き抜くためには、日々のストレスを軽減できる習慣や趣味を持つことが大切です。

たとえば、定期的に運動を取り入れたり、リラックスできる趣味を楽しんだりするのも良い方法でしょう。

また、職場のメンタルヘルスサポートやカウンセリングを活用することも有効です。

ストレスの兆候を早期に察知し、自分の状態を客観的に把握する意識を持つことが重要といえます。

理由2. 昇給・昇格の見込みが薄い

30代はキャリアの中盤に差し掛かり、これまで培ったスキルや経験を活かして「会社に貢献している」という実感を得やすい一方、その貢献が正当に評価されていないと感じている人もいるのではないでしょうか。

昇給の面では、

といった状況に直面した時に、現状の収入や昇給制度に対する不満や焦りを感じやすくなるでしょう。

昇格の面では、

と不満を抱くこともあるかもしれません。

昇給と昇格の両面で停滞が続くと、将来への不安が増大し、「もっと評価される職場に転職したい」「このまま働き続けて良いのか」と強く感じるようになるのです。

昇給・昇格の見込みの薄い状況を改善するためには、以下4つのヒントをお試しください。

1. 上司との話し合いから自身の評価を知る

昇給や昇格の基準を明確にするために、上司と話し合いの場を設けてみるのも有効な方法です。

現在の評価について具体的なフィードバックを受けることで、改善点を把握し、今後の成長に活かすことができるでしょう。

また、目標や課題を明確にすることにより、将来的にどのような仕事をし、どのように働いていきたいのかがはっきりし、それに向けた行動を計画しやすくなります。

2. スキルを磨き会社から求められる存在になる

評価が得られない理由がスキル不足の場合、社内外の研修参加や資格取得を通じて専門性を高める努力をすることも必要です。

社内の研修制度は人材開発の一環として、仕事内容に適したプログラムが組まれているため、実務に直結するスキルを効率よく取得できます。

外部のセミナーではスキルアップにつながる知識や知見はもちろん、新たな人脈が生まれることも期待できるでしょう。

また、資格取得は専門性を証明する手段として有効で、自身のスキルを客観的に示すことができるため、信頼感や評価にもつながりやすいです。

3. 企業文化が成長の妨げになるのであれば次の一手を検討する

一方で、企業文化や運営方針が昇進や昇給の妨げになることも少なくありません。

たとえば、年功序列を重視する企業では、個人の能力や成果に関係なく、昇進や昇給が順番待ちになることがあります。

このような環境で自身の成長や目標にギャップを感じる場合は、現職での可能性を再評価し、必要に応じて転職を視野に入れることも選択肢のひとつです。

4. 副業や転職を検討する

社内での評価が自身の努力だけでは変えられそうにない場合、副業を始めて新たな収入源を確保するか、転職を視野に入れることも一案です。

2018年に厚生労働省が『副業・兼業の促進に関するガイドライン』を発表し、「モデル就業規則」から副業禁止規則が削除されたことを受け、多くの企業で副業が容認される流れが進んでいます。

副業を通して収入を増やしながら、スキルや経験を広げる方法もあります。

一方で、現在の職場でキャリアアップが難しい場合、転職も選択肢のひとつとして検討しましょう。

理由3. 職場の人間関係に疲れた

職場の人間関係に疲れを感じる社会人は少なくありません。

「人間関係がギクシャクして仕事がやりづらい」
「仕事の進め方や考え方が全く合わない同僚がいる」

このような悩みは、年代・役職問わず多くの人が抱える共通の課題です。

職場にはさまざまな年代・価値観・スキルを持った人が集まり、同じ組織の中で協力しながら働いているため、特定の人との接触にストレスを感じることは珍しいことではありません。

しかし、職場の人間関係を完全に避けて通ることは難しいものです。

人間関係が悪化すると、メンタルに影響を及ぼしたり、業務効率が低下したりする可能性があります。

人間関係を改善するためには、以下4つのヒントをお試しください。

1. コミュニケーションの方法を見直す

職場では、人間関係に過度に悩まず「仕事上の関係に徹する」と割り切ることが有効な場合もあります。

仕事に集中することで、余計なことに気を取られず、結果としてストレスが軽減されることもあるでしょう。

また、人間関係がこじれている相手との向き合い方を大きく変えてみるのも一案です。

（例）
「苦手な相手にも合わせよう」と努力してきた人
↓
無理に合わせることをやめてみる

（例）
「できるだけ距離を取る」ことを心がけてきた人
↓
思い切って自分から積極的にコミュニケーションを図る方法を試してみる

今までの考え方や接し方を変えることで、新たな発見が生まれる可能性があります。

それがきっかけとなり、関係性が改善することも期待できるかもしれません。

2. 自分の思考の癖や偏りを理解する

人は誰しも、無意識のうちに考え方や判断に癖や偏りを持つことがあります。

（例）
「あの人は話が長くて苦手だなぁ」と感じる
↓
実際にはその人の説明が周囲の理解を深め、チーム全体の成果に貢献していることがある

（例）
「新人は経験がないから役に立たないんだよね」という思い込みがある
↓
新人が持つ新しい視点やアイデアを見逃してしまい、結果としてチームの成長を妨げる可能性がある

現在、人間関係で悩んでいるのなら、まずは自分がどのような思考の癖や固定観念を持っているのか振り返ってみることが大切です。

それを意識することで、相手の行動や言葉の背景をより客観的に捉えられるようになり、関係性の改善につながるかもしれません。

3. 信頼できる上司や先輩、同僚などに相談する

ひとりで悩みを抱え込んでしまうと、感情的になり冷静な判断が難しくなることがあります。

悩んだ結果「何も変わらないのであれば辞めるしかない」と結論を急いでしまう場合も少なくありません。

しかし、退職を決断する前に、ぜひ一度誰かに相談してみてください。

信頼できる人に相談するだけでも、ストレスが軽減することがあります。

さらに、彼らの体験談を聞き、どのように人間関係の悩みを克服してきたか、その解決策を知ることで新たな視点を得ることができるでしょう。

結果、退職以外の選択肢が広がることもあります。

4. 部署や営業所の異動を希望する

人間関係の改善を試みても効果が得られない場合、部署や営業所の異動を希望し、新しい環境に身を置くことを検討するのも有効な選択肢です。

異動によって現在の人間関係から距離を置くことができるため、これまで抱えていたストレスを軽減できる可能性があります。

ただし、異動後は新しい上司や同僚と関係を築く必要があるため、人見知りや社交が苦手な人には負担となる場合もあります。

また、異動先での業務内容がこれまでと異なる場合、新しいスキルや知識を習得する必要が生じ、一時的にストレスを感じることも考えられます。

このような変化に対する準備や覚悟が求められる点を理解しておきましょう。

30代が疲れた・辞めたいと感じた時に仕事を辞める判断基準とは？

仕事を辞めるという決断は簡単に下せるものではなく、感情だけで動くと後悔するリスクを伴います。

大切なのは、冷静に自分の状況を見つめ直し、辞めるべきかどうかの判断基準を明確にすることです。

以下に紹介するのは、30代が仕事を辞めるかどうかを考える際の具体的な判断基準です。

1. 仕事が原因で精神や身体に影響をうけた

厚生労働省が発表する『令和5年度 過労死等の労災補償状況』によると、精神障害に関する労災補償の支給決定件数は883件で、そのうち30代は203件と、40代および20代に次いで多い年代となっています。

これは、働き盛りの世代が仕事によるストレスの影響を大きく受けていることを示しています。

仕事中の過度なストレスを放置すると、精神的な健康に深刻な影響を及ぼし、身体にも様々な不調が現れることがあります。

こうした兆候が見られた場合、専門医への早急な受診と、状況に応じて会社を辞めることや一時的に休業することを検討しましょう。

2. 自分のやりたいことを実現したい

もし今の会社で自分のやりたいことを実現できないと感じているなら、転職を視野に入れるのも一案です。

「やりたいこと」は人それぞれ異なりますが、以下のような例が挙げられます。

• 特定のスキルをさらに磨きたい
• 興味のある特定の分野に関わりたい
• より大きな裁量権を持って仕事をしたい
• 自分の理念や価値観に合った仕事に就きたい　etc.

仕事に対して興味や情熱を持てることは、日々の仕事を充実させるための重要な要素です。

ただし、30代で転職するのであれば、今までの経験やスキルをそのまま活かせる仕事内容や職種から転職先を検討することをおすすめします。

なぜなら、その方が採用の可能性が高まり、転職活動をスムーズに進めることができるからです。

30代で全くの未経験分野へ挑戦し、ポテンシャル採用（将来的な成長を見越した採用）を狙うのはリスクが大きいのが現実です。

できるだけ同じ職種や関連性の高い分野への応募を検討することで、転職の成功率を高めることができるでしょう。

3. 仕事や職場が自分に合ってないと気付いた

1年間働いてみて、会社の方向性や仕事内容が自分に合っていない、やりがいや目標も見いだせないと感じる場合は、転職を検討する良いタイミングかもしれません。

転職が一般的な時代になったからこそ、合わない職場に固執せず、時間とスキルを有効に活用するのも一案です。

辞める決断をするにあたり重要なのは、「今の仕事がなぜ自分に合わないのか」その理由を明確にすることです。

この点が曖昧なままだと、次の職場でも同じ課題に直面し、同じ失敗を重ねることにもなりかねません。

4. 労働時間（時間外・休日労働）が長すぎる

厚生労働省が発表する『STOP！過労死』によると、長時間にわたる過重労働は、疲労の蓄積を引き起こす最も重大な要因とされています。

さらに、医学的な知見として、長時間労働は脳・心臓疾患の発症リスクを高めることが明らかで、時間外・休日労働が月45時間を超えて長くなればなるほど、業務と発症との関連性が徐々に強まると言われています。

このような環境で働き続けることは、単に体調を崩すリスクを伴うだけでなく、モチベーションや仕事のパフォーマンスの低下にも影響を及ぼします。

働き方の改善が見込めない場合は、仕事とプライベートのバランスが取れた環境を求めて転職を検討するのも自分を守るための有効な手段です。

人生100年時代で多様化する働き方！30代の転職は通過点

かつて、日本では一度就職した会社で定年まで勤め上げるのが当たり前とされていました。

しかし、平均寿命の延びや働き方の多様化に伴い、キャリア形成の在り方は大きく変化しています。

現代において転職は「終着点」ではなく、むしろキャリアを築くための重要な「通過点」として捉えられるようになりました。

内閣府が発表した『令和6年版 高齢社会白書』によれば、令和4年時点での日本の平均寿命は、

• 男性　81.05歳
• 女性　87.09歳

に達しています。

注目したいのは、収入を伴う仕事を続けている60歳以上の約9割が、高齢期においても就業意欲を持ち続けているということです。

このように、人生100年時代の到来とともに働く期間が長期化している今、柔軟で多様なキャリア設計の重要性はますます高まっています。

30代は経験とスキルを武器に新しい挑戦を始めるのに最適なタイミング

そのような時代背景を踏まえると、「30代での転職は遅いかも」という考えはもはや過去のものとなりつつあります。

転職に不安を抱える方もいるかもしれませんが、30代はこれまでの経験を土台に新しい挑戦を始めるのに最適なタイミングと言えます。

この年代は、培ったスキルと若さ、体力を兼ね備え、さらなる成長が期待できる貴重な時期です。

現在の職場に限界を感じて「疲れた」「辞めたい」と思うことがあれば、それは新たな可能性に向けて一歩を踏み出す合図かもしれません。

仕事に疲れた30代が「辞める」決断をした際におさえておきたいポイント

結論として、仕事による心身の負担が大きくなっているのであれば、限界を迎える前に30代で転職を考えるのは前向きな選択肢と言えるでしょう。

30代は、社会人としての経験が豊富で、即戦力として多くの企業に求められる世代です。

これまで培った専門知識やスキル、実績を活かし、転職市場での高い需要に応えることができます。

転職者にとっても、自身のスキルを活かせる環境でやりがいや満足感を得やすく、年収アップやキャリアアップの可能性も十分に期待できるでしょう。

実際に、厚生労働省の『令和2年転職者実態調査の概況』によれば、30代の転職者の約44.6％が年収アップを実現しています。

ただし、退職を決断したら、いくつか押さえておきたいポイントがあります。

ここからは、退職をする際に注意すべき点や、転職活動を成功させるために知っておくべきことを詳しく解説します。

1. 退職する前に次の職場を決めておく

転職を考えている場合、現職を退職する前に次の職場を決めておくことを強くおすすめします。

仕事と転職活動の両立は、気力と体力を使うため、

「毎日クタクタで転職活動まで手が回らない」
「いっそ辞めてから腰を据えて転職先を探そう」

と、転職活動を後回しにしたくなる気持ちもわかります。

しかし、離職後に転職活動を始めると、時間に余裕があったとしても、転職先がすぐに決まらない場合には経済的な不安やプレッシャーが日ごと重くのしかかるようになります。

その結果、

なんていうことも。

転職先とのミスマッチが起これば、再びストレスや不満を抱えることもあり得ます。

そうした状況を避けるためにも、現職を続けながら転職活動を行い、経済的な安定を保ちながら冷静に判断できる環境を維持することが重要です。

忙しい中での転職活動は確かに大変ですが、時間の使い方を工夫しながら進めていくことで、より自分に合った選択をすることができるでしょう。

2. 「やりたい仕事」より「経験を活かせる仕事」で求人を探す

突然ですが、ここで質問です。

次のA～Cの中から、30代の転職市場で評価される要素としてふさわしい2つを選んでください。

答えはAとBです。

企業が30代の転職者に期待するのは、豊富な経験とスキルを活かし、即戦力として活躍してもらうことです。

厚生労働省が発表した『令和2年転職者実態調査の概況』によると、「経験を活かして即戦力になるから」という理由で採用された人の割合は、6つの職種の平均で55.3%に達しています。

このことから、採用において多くの企業が応募者の実務経験を重視していることが明らかです。

もちろん、モチベーションも大事な要素ではありますが、Cのように未経験の分野へ挑戦する場合は、20代であれば可能性がありますが、30代では厳しい現実が待っています。

30代で未経験分野に挑戦するなら、「給与面などの条件を度外視してでも挑戦したい」という強い意志や覚悟が求められるでしょう。

3. 転職成功のために自己分析を徹底する

「転職したいけど、なにからはじめればいいのかわからない」
「自分に合う仕事が見つかるか不安」

という方も多いのではないでしょうか。

転職活動を成功させるには、まず自分自身を深く理解することが大切です。

自分のスキルや価値観が明確でないと、

• 求人情報を見てもマッチングするのか判断がつかない
• 自分を過小評価して可能性が狭まる

といったように、企業とのミスマッチや選択肢を狭める要因となりかねません。

以下のポイントを意識して、自分を見つめ直してみましょう。

1. キャリアの棚卸しをする

「キャリアの棚卸し」とは、これまでの仕事を振り返り、自分がどのような業務に携わり、どのような成果を上げてきたのかを整理することです。

単なる経験の羅列ではなく、具体的なエピソードを交えることで、自分が企業の求める人材にどのように適合するかを効果的にアピールできます。

実績を洗い出す際は、次のようなポイントを意識すると良いでしょう。

• 大きな成果を上げた仕事
• 困難を乗り越えた経験
• 高い目標や課題をクリアした業務

仕事の成果をアピールする際のコツ

仕事の成果をアピールする際は、単なる結果だけでなく、そこに至るまでの過程を強調することが重要です。

たとえば、

1. 自らプロジェクトを立案・企画した
2. スケジュール管理やリスク予測を徹底しながら、スムーズな進行を実現した
3. その結果、成功へと導くことができた

このような点を明確にすることで、面接官に対して「計画的に成果を出せる人物」という印象を与えられます。

こうした準備をしっかり行うことで、応募先企業に対して説得力のあるアピールができ、転職活動をより有利に進めることができるでしょう。

2. 転職活動でアピールできるスキルと強みを整理する

転職活動では、応募書類でも面接でも強みや活かせるスキルは必ず聞かれると言っても良いでしょう。

キャリアの棚卸しを参考に、アピールできそうな強みやスキルをどんどん書き出してみましょう。

思いつかないようであれば、以下のような視点で考えてみるのも一案です。

あなたが当たり前にできること
（例）データ作成やレポート作成を難なくこなし、数字をもとにした提案が得意

同僚や家族など周囲からよく言われること
（例）昔から観察力が優れているとよく言われ、業務内でも小さなミスや改善点をいち早く発見し、プロジェクトの精度向上に貢献してきた

得意な仕事や、他の業務よりスムーズにできること
（例）新しい知識やスキルを習得するのが早く、これまでも新しいシステムの導入時に短期間で習得し、チーム内でトレーナー役に抜擢された

4. 転職の理由を整理し「譲れない条件」を明確にする

まずは、転職を考えた理由を振り返り、自分にとって譲れない条件を明確にしましょう。

条件をはっきりさせることで、希望に合った求人を効率的に絞り込むことができます。

• 給与
• 勤務地
• 働き方の柔軟性（育休制度やリモートワークの有無）　

など、優先順位をつけることで、より適した企業を選びやすくなります。

たとえ転職して環境を変えたとしても、大変なことやつらいことはこれからもきっと訪れるでしょう。

しかし、自分が大切にしたい条件のもとで働いていれば、「つらい」と感じる場面があっても「頑張ろう！」と前向きに自分を奮い立たせることができるのではないでしょうか。

転職は求人ジャーナルにおまかせ！無料で使える転職支援サービス

転職活動はどうしても時間や手間がかかるもの。

だからこそ、少しでもスムーズに進めるために、当社のサービスを活用してみるのもひとつの方法です。

本項では、当社が提供する「求人サイト」と「転職エージェント」についてご紹介します。

求人サイト／求人ジャーナルネット

求人サイトとは、インターネット上で公開されている求人情報を自由に検索・応募できるサービスです。

自分のペースで転職活動を進めたい人におすすめです。

転職エージェント／求人ジャーナル転職エージェント

転職エージェントとは、転職を希望する人と、人材を求める企業との間に入り、転職活動をサポートするサービスです。

転職のプロにサポートを受けながら転職活動を効率よく進めたい人におすすめです。

仕事辞めたい・疲れた30代はこれまでの経験を活かして新たなステージで輝こう

仕事による心身の負担が大きくなっているのであれば、限界を迎える前に転職を検討することは合理的な選択肢のひとつです。

特に30代は、これまで培ってきたスキルや経験が評価されやすく、経験を活かせる同職種や関連分野への転職は、成功の確率を高める有効な方法といえます。

未経験分野への挑戦も選択肢のひとつではありますが、30代では即戦力としての貢献が期待されるケースが多く、20代に比べてポテンシャル採用のハードルが高くなる傾向があります。そのため、これまでのキャリアを活かせる職場を選ぶことで、転職活動を効率的に進めやすく、転職後も早期に成果を上げて評価につなげることが期待できるでしょう。

現代の労働市場では転職が珍しいものではなくなっています。

自分に合った環境でスキルや経験を活かすことこそ、将来的なキャリアの安定と成長への近道となるのではないでしょうか。