働きながら転職活動するのは無理?メリット・デメリットを解説

働きながら転職活動するのは無理?メリット・デメリットを解説

働きながら転職活動をすると、忙しそうで両立できるか不安に思っている方もいるでしょう。働きながら転職活動する場合と、会社を辞めて転職活動する場合、どちらもメリット・デメリットがあります。

この記事では、それぞれのメリット・デメリットと転職を成功させるコツ、転職活動する際の注意点をまとめました。転職活動の進め方はどちらが良いのかを見ていきましょう。

目次

転職活動は働きながら?辞めてから?

働きながら転職活動をするのは難しいように感じますが、厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」によると、仕事を続けながらも転職先を見つけ、離職期間なしで転職している方は全体の約26%もいます。

働きながら転職活動する場合にも、辞めてから始める場合にも、どちらもメリット・デメリットがあります。働きながら転職活動をしたからといって、選考結果に影響はありません。逆の場合も同様です。

大切なのは、自分に合った転職活動の方法を見つけることです。仕事が忙しく有給休暇が簡単に取れない場合は、転職活動をするのが難しく、どうしても長期間かかってしまいます。

仕事を辞めてから転職活動をすると、時間に融通が利く一方で、休み気分になってモチベーションが保てず、ダラダラと休職期間を過ごしてしまう方もいるでしょう。

働きながら転職活動をするメリット

なかには、会社を辞めてからよりも、働きながら転職活動をする方が良いという方もいます。まずは働きながら転職活動をする4つのメリットを紹介します。

収入面の不安を感じずに転職活動ができる

働いていれば、転職活動をしている期間も収入が途絶えることがありません。給与や賞与などの安定収入があり、生活資金を確保できていると精神的に余裕を持った状態で転職活動を続けられます。

一方で、会社を辞めてから転職活動をすると、貯金で生活費をまかなわないといけないため、貯金が減り続けることに不安を感じる恐れがあります。そのため、働きながら転職活動をした方が、金銭面による焦りで妥協して転職先を決めることなく、納得のいく企業を見極められるでしょう。

ブランクができない

会社を辞めた場合、次の転職先が決まるまでの期間がブランクになります。転職先がすぐ決まらずブランクが長引くと、働く意欲がどんどん低下してしまう方もいるでしょう。なかには、社会から取り残されたような孤立感を感じてしまう方もいます。

また、企業からはブランク期間が長くなればなるほど「働く意欲が薄い」と評価される恐れがあります。ブランクはできる限り短い方が、企業から「即戦力になる」と評価される可能性が高くなります。

今の会社と比較検討できる

転職活動をして他社の環境や給与などを比較検討した結果、今の会社の方が良いと考え直すケースもあります。会社を辞めてから転職活動すると、「やっぱり前の会社の方が良い」と思っても再就職するのは難しいでしょう。

一方で、働きながら転職活動する場合は、考えが変わった際も転職活動を辞めて今の職場で働き続ける選択肢がまだ残っています。なかには、異動の希望が通らず退職願を提出したら、希望が通って移動できたケースもあります。

退職時の理解を得やすい

転職先が決まってから退職の意を伝えると、周囲から引き留められたり、心配されたりする可能性が少なくなるでしょう。一方で、転職先が決まらないまま退職の意を伝えると、上司に引き留められる可能性があります。

家族や周囲の人から「転職先が決まらなかったらどうするつもり?」「生活費はどうするの?」と心配されるケースも少なくありません。そこで、転職先が決まってから退職すれば収入が途絶えるリスクがなく、家族や会社からも退職への理解を得やすいでしょう。

働きながら転職活動をするデメリット

働きながら転職活動をするのは、良いことばかりではありません。次は、働きながら転職活動をする3つのデメリットを見ていきましょう。

スケジュール調整・情報収集がしにくい

働いていると、どうしても転職活動に充てる時間は制限されます。求人情報の収集や履歴書の準備などをしようと思っても、帰宅時間が遅いと十分な時間を取れないでしょう。

また、面接日を平日に限定している企業も多く、日程を調整するためには会社を休んだり、早退したりしなければいけません。そのため、おのずと同時に応募できる求人数が限られてしまいます。なかなか有給休暇を取れない場合は、そもそも時間を確保できず、転職活動が思うように進まないこともあるでしょう。

転職活動が長期化する可能性

仕事を続けていると時間が限られてしまうため、転職活動が長期化する恐れがあります。面接のスケジュール調整も難しく、一度に多くの企業に応募できません。

また、内定が決まっても退職を申し出たり、引き継ぎをしたりする必要があるため、すぐに転職できるとは限りません。そのため、急募ですぐに人員を確保したい企業の場合は、すぐに転職できる人に比べると選考で不利になります。

以上から、会社を辞めてから転職活動する場合と比べると、転職期間を長めに見積もることが大切です。

入社時期が後ろ倒しになる

転職活動をして内定をもらっても、退職交渉や引き継ぎに時間がかかる場合は、入社日まで時間を要するケースもあります。場合によっては、転職先が希望する入社時期に応えられない場合もあるでしょう。そのため、面接で入社可能日を聞かれた際は、期間を長めに見積もって伝えた方が安心です。

ただし、入社可能日までの期間が長いと、志望度が低いとみなされる恐れがある点には注意しましょう。一般的には面接から入社までの期間は、1〜3ヶ月ほどとされています。

現在勤めている会社の規定を確認し、引き継ぎなども考慮した上でなるべく明確に入社日を伝えられると良いです。

辞めてから転職活動をするメリット

次は、辞めてから転職活動をする3つのメリットを紹介します。働きながら転職活動するのが難しい方は、参考にしてください。

転職活動に集中できる

仕事を辞めると自由に使える時間が長くなるため、求人情報の収集や企業研究、面接対策などをしっかりと行い、万全の体制で本番に臨めます。

面接日程も調整しやすいので、一度に何社も応募して、複数社の選考を同時進行しても問題ありません。退職後にゆっくりと休息を取る時間もできるので、リフレッシュしながら仕事への価値観を整理して、理想的なライフスタイルを送るための準備ができます。

一方で、働きながら転職活動するとどうしても多忙になりがちで、リフレッシュする時間は取れないでしょう。以上から働きながら転職活動するのが疲れた方は、一度会社を辞めて自分のペースで仕事を再開するのもひとつの方法です。

入社時期に制限がない

すでに退職手続きや仕事の引き継ぎなどが終わっているため、入社日は内定先の希望に合わせられます。また、転職先が新しい人材を急募している場合は、すぐに入社できる点で評価されやすくなるでしょう。「すぐに入社できます」と伝えると、場合によっては志望度が高いと判断されることもあります。

資格取得・スキルアップに時間を割ける

会社を辞めると時間に余裕ができるため、資格取得やスキルアップのための時間も確保できます。全く未経験の業界や職種に転職したい場合は、知識や資格があると選考時のアピール材料になります。「○○の仕事を目指したい」「年収を上げたい」などの希望がある場合は、退職してできた時間を有効活用しましょう。

辞めてから転職活動をするデメリット

会社を辞めてから転職活動すると時間の余裕はできますが、メリットばかりではありません。ここでは辞めてから転職活動するデメリットを紹介します。

収入が途絶える

会社を辞めると収入が途絶えるため、次に入社するまでの期間は貯金を切り崩す生活です。退職すると失業手当を受け取れますが、給付が開始するまで一定期間かかります。

貯金が減っていく生活に金銭的な不安を抱えると、転職先を早く決めようと焦って、よく考えずに決めてしまうかもしれません。特に実家暮らしでない場合は、働いていない期間も家賃や光熱費などの支払いがあるため、十分に貯蓄したうえで転職活動をした方が安心です。

ブランクができる

一度会社を辞めると、次に入社するまでの期間がブランクになります。3ヶ月以上のブランクがあると、面接で理由を尋ねられるケースがあるでしょう。最悪の場合は、選考で不利に働く恐れもあります。

企業によっては、「働く意欲がない」「魅力のない人材なのかも」と判断されることもあるため、面接で聞かれた際は明確に理由を伝えましょう。仕事を辞めてから転職活動する場合は、目標を決めてから転職活動の計画を立て、休職期間をダラダラと過ごさないようにすることが大切です。

モチベーションの低下

仕事を一時的に辞めると普段の生活リズムが崩れ、就業意欲が削がれる人もいます。なかなか転職先が決まらないと、選考結果に落ち込み、転職活動に疲れてしまうケースもあるでしょう。

不満を抱いていた前職から離れて、ストレスから解放されたことで、転職のモチベーションも保ちづらくなります。転職期間がダラダラと長引かないように、転職の目標時期を決めて、自制心を持つことが大切です。

社会保険の手続きが必要になる

会社を退職して、退職日の翌日を転職先への入社日にしない限り、会社に所属していない期間ができるため社会保険の切り替えが必要です。会社の厚生年金や健康保険に加入している方は、国民年金や国民健康保険への切り替えをして、自身で支払わないといけません。社会保険を任意継続する方法もありますが、今まで会社が負担していた分も自分で支払わないといけなくなります。

【結論】特段事情がなければ働きながらの転職活動がおすすめ!

働きながら転職する場合と、会社を辞めて転職する場合のメリット・デメリットを比較した結果、仕事を辞めてから転職活動をした方が、デメリットが多いことがわかりました。仕事を辞めてから転職活動をすると、金銭面やブランクが長期化する不安から焦りが出て、妥協して転職先を決めてしまう恐れがあります。

また、第二新卒や若手の転職活動は、ただでさえ社会人経験が短いため、数ヶ月でもブランクがあると「働く意欲がない」とみなされる恐れがあります。以上から、特段事情がない限り、働きながら転職活動をした方が良いでしょう。

ただし、仕事が激務だったり、有給休暇が取れなかったりと、仕事と転職活動の両立が難しい場合もあります。ご自身の状況を判断して、自分に合った方法で転職活動を続けましょう。

働きながら転職活動を成功させるコツ

働きながら転職活動をすると、時間に制限があるためポイントを押さえて効率よく続けることが大切です。働きながら転職活動を続ける3つのコツを紹介します。

有給休暇を賢く利用する

企業によっては面接を平日に設定しているところも多いため、有給休暇をうまく使って効率よく面接をこなす必要があります。有給休暇として1日休む以外に、午前休や午後休を取得できる企業も少なくありません。転職先の面接日に合わせて有休休暇をかしこく利用するために、勤め先の就業規定を事前に確認しておきましょう。

オンライン面接を活用する

近年は新型コロナウイルス感染症の影響により、オンライン面接を取り入れる企業が増えました。オンライン面接なら移動時間を省けるため、働きながらの転職活動で時間が限られている方も効率よく面接に参加できます。場合によっては、有給休暇を消化せずに面接日程を組める可能性もあるため、企業がオンライン面接を取り入れているかどうかをチェックしましょう。

退職時期から逆算してスケジュールを立てる

働きながら転職活動をすると収入面は安定しているため、「今すぐに決める必要はない」と思ってダラダラと長引いてしまう方がいます。ただし、仕事と転職活動の両立は想像以上に体力を消耗するため、長期化すると疲れてしまうでしょう。転職活動をする際は「3ヶ月以内」や「半年以内」と期限を決めて、計画的に行動することをおすすめします。

仕事をしながら転職活動をする上での注意点

仕事をしながら転職活動をする場合は、職場に迷惑がかからないように気を付ける必要があります。働きながら転職活動する際の注意点を見ていきましょう。

会社のPC・スマホで転職活動をしない

転職活動には、会社のPCやスマートフォンを使ってはいけません。社用PCやスマートフォンの使用は、あくまでも業務上必要な場合に限ります。転職活動は今の職場には関係のないプライベートな事情です。

会社によってはPCやスマートフォンの使用履歴をチェックされている場合もあるため、転職活動に使わないように気を付けないといけません。また、社用のメールアドレスを使用して応募先企業にメールを送ると、「会社のものを社外で勝手に利用する常識のない人」という印象を持たれるリスクがあります。

退職の意思は早めに伝える

転職先への内定が決まったら、なるべく早めに上司に退職の意思を伝えましょう。ギリギリになって退職を伝えると、引き継ぎなどの準備が間に合わず、会社にも取引先にも迷惑がかかる恐れがあります。退職日は上司と相談し、繁忙期や引き継ぎなどを考慮して、わだかまりなく退職できるように準備することが大切です。

引き継ぎはしっかり行う

基本的には引き継ぎを全て完了してから退職するのがマナーです。退職日から逆算して、引き継ぎに必要な作業を洗い出し、スケジュールを立てましょう。転職が決まっていたとしても、会社を辞めるまでは自分の役割を全うしましょう。

転職活動においてよくある質問と回答

転職活動の際によくある質問をまとめました。転職活動を控えている方は、参考にしてください。

辞めてから転職活動をする際の注意点はある?

会社を辞めてから転職活動する際は、まずは転職の目的を明確にしましょう。目的がないと転職先が選べず、根拠のある志望動機も書けません。長引くと生活苦になりやすいため、転職活動の期間は長くとも3ヶ月以内に決めましょう。

ただし、なかなか転職先が決まらないからといって、焦って妥協して決めてはいけません。入社後に相性が悪いと気付いて、短期転職を繰り返すと、企業からの印象が悪くなります。入社後に後悔することのないように、生活資金には余裕を持ち、気持ちに余裕を持って転職活動をすることが大切です。

働きながら転職活動をしたら会社にバレる?

働きながら転職活動をすると、仕事へのモチベーションや態度、有給休暇の取得頻度などの変化から周囲は気付く可能性が高いです。転職活動中だとバレると立場が悪くなるケースもあるため、同僚や先輩には言わない方が良いでしょう。

周囲にバレないためにも、早退や休みの頻度を急に増やしたり、SNSに転職活動中と書いたりしないことが大切です。また、転職活動で社用PCやスマートフォンを使用してはいけません。

転職活動のスタイルは人それぞれ

基本的に働きながら転職活動をした方が、金銭面やブランクの不安を軽減できます。一方で、会社を辞めてから転職活動をした方がリフレッシュできたり、転職活動に集中できたりと良い面もあります。

重要なのは、自分に合った方法で転職活動をすることです。どちらの場合にしても、希望の業界・職種の求人を見たり、理想に合う企業を探したりと、求人情報を事前に調べることが大切です。

転職活動を検討している方は、現在どのような業界・職種で求人募集されているのか情報収集する際に、求人ジャーナルをぜひご活用ください。

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