営業の仕事に興味はあるけれど、「自分に向いているのか分からない」「なんとなくハードルが高そう」と感じている人も多いのではないでしょうか。
たしかに、「営業」と聞くと、ドラマや映画のような厳しいシーンを思い浮かべて、つかみどころのない印象を抱くかもしれません。
そこで本記事では、営業の基本的な役割や仕事内容から、仕事の流れ、初心者が押さえておきたい基礎テクニックまでをわかりやすく解説します。
営業職を「就職先」や「転職先」として検討している人、あるいは営業を始めたばかりで不安を感じている人にとって役立つ内容をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
営業とはどんな仕事?

営業とは、商品やサービスをお客様に知ってもらい、購入につなげることで売上(利益)をうみだす活動のことです。
たとえば、商品を紹介したり、キャンペーンを企画したり、顧客の悩みやニーズをヒアリングし提案を行ったりするなど、多岐にわたる業務を担います。
営業は、単に売上をあげるだけでなく、企業の存続に直結する重要な活動でもあります。
株式会社東京商工リサーチ が発表した『倒産の状況(令和7年3月分)』によると、倒産理由でもっとも多いのは「販売不振」とされています。
つまり、営業がうまくいかなければ、企業の経営は行き詰まりやすいのです。
そう考えると、営業の仕事は単なる販売業務にとどまらず、企業の命運を左右する重要な役割を果たしているといえます。
営業と販売の違い
営業と販売は混同されることがありますが、販売は実際に商品を売る行為を指します。
一方、営業は「どうやって売るか」を考えることに加え、「売るための準備」や「売った後のフォロー」さらにはお客様との関係構築や信頼の醸成を含む、より幅の広い仕事です。
営業の役割とは?

前述の通り、営業は企業にとって重要な役割をもっています。
ここではその役割についてご紹介します。
お客様の課題を解決する
営業パーソンは、商品やサービスを売り込む前に、お客様が抱える問題や悩みを正しく理解し、それに対して最適な解決策を提案する必要があります。
売上だけを意識した自分本位な提案ではなく、「お客様のニーズを理解した上での提案」が鍵となるのです。
相手のニーズから的の外れた提案では「この人はわたしのことを全く理解してくれていない」となり、信用問題にもつながりかねません。
市場やお客様の声を収集し社内にフィードバックする
営業は最前線でお客様と接するため、そこで得たお客様の声や市場の動向を収集し、社内にフィードバックする役割を担います。そうすることで、製品やサービスの改善に貢献し、商品開発やマーケティングの質が高まるというわけです。
売上の獲得・利益を最大化する
営業のもっとも重要な役割は、会社に収益をもたらすことです。
売上や利益は企業の存続・成長に直結し、その最前線で活躍する営業は、まさに「稼ぎ頭」としての存在。
その貢献度の高さから、営業は会社の花形と呼ばれています。
営業の平均給与や年収ってどれくらい?

営業職は成果が収入に直結しやすく、実力次第で高収入を目指せる職業として知られています。
では、実際に営業職の給与・年収はどの程度なのでしょうか。
当社、株式会社求人ジャーナルの『職種一覧表』に基づいてご紹介します。
平均月給 238,041円
平均年収 3,595,000円
実力主義の色合いが濃い営業職では、インセンティブ(歩合給)の割合が高い企業も多く、20代で年収1,000万円を超えるケースもあります。
そのため、営業職は経験年数と年収が必ずしも比例するとは限らず、努力次第で大きく収入を伸ばせる仕事といえるでしょう。
実力が正当に評価されやすい分、夢があり、やりがいのある職種でもあります。
営業のタイプ別分類と業務内容

営業職というと一括りにされがちですが、実際には「誰に売るのか(顧客の属性)」と「どのような方法で売るのか(営業スタイル)」という2つの視点から分類することができます。
これらの組み合わせによって、営業職の役割や働き方は大きく異なります。
ここからは、それぞれの種類と業務内容について紹介していきます。
【顧客の属性】営業対象による種類
まずは、「誰に売るのか(どの属性の顧客に営業活動を行うか)」によって分類される営業スタイルをご紹介します。
・法人営業(BtoB)
・個人営業(BtoC)
法人営業(BtoB)の業務内容
BtoBは「Business to Business」の略で、企業同士の取引や商取引を指す言葉です。
主に企業を顧客として、商品やサービスを提案・提供する営業活動を行います。
法人営業で扱う商材の価格帯は、数万円程度のものから数億円規模の大型契約まで幅広く、案件ごとに対応のスケールや提案内容も大きく異なります。
そのため、取引は一度きりではなく、顧客企業と継続的な信頼関係を築くことが欠かせません。
長期的な視点で課題解決や価値提供を行いながら、将来的な契約拡大やリピートにつなげていくことが、法人営業の大きな役割となります。
個人営業(BtoC)の業務内容
BtoCは「Business to Customer」の略で、企業が一般消費者に対して商品やサービスを提供する取引を指します。
たとえば、車や家の購入などの高額商品では、顧客のニーズを丁寧に汲み取り、安心して購入を決断できるようサポートする営業活動が求められます。
初対面の顧客と短期間で信頼関係を築き、購買行動につなげるコミュニケーション力が必要です。
また、購入後のアフターフォローやメンテナンス対応を通じて、将来的なリピートや紹介につなげるといった視点も欠かせません。
【営業スタイル】営業手法による主な種類
続いては、「営業の進め方や方針」によって分類される主な営業スタイルをご紹介します。
・新規開拓営業
・ルート営業
・飛び込み営業
・反響営業
新規開拓営業
新規開拓営業は、これまで取引のない顧客を対象に、自社の商品やサービスを提案・販売する営業スタイルです。
利益拡大だけでなく、認知度の向上や、市場開拓といった役割も担います。
相手は、自社の商品やサービスを知らないケースが多く、断られることも珍しくありません。
そのため、商品の価値を一から丁寧に説明し、信頼を得る力が求められます。
ルート営業
ルート営業とは、既に会社が取引をしている既存顧客を定期的に訪問し、関係を維持・強化する営業スタイルです。
飛び込み営業やテレアポなどの新規開拓は基本行わず、安定した受注を守ることが主な役割です。
ただし、取引先は常に競合他社の提案を受けられる立場でもあるため、他者へ乗り換えられないよう、迅速な対応やきめ細かなフォローが欠かせません。
飛び込み営業
飛び込み営業は、事前のアポイントなしで企業や個人宅を訪問し、ニーズの掘り起こしからはじめる営業スタイルです。
断られるリスクも高い反面、場数をふむことでトークや提案力が磨かれ、大きな成長につながることも。
ポジティブな発想と柔軟な対応力が成果に直結する営業手法です。
反響営業
反響営業は、問い合わせや資料請求など、顧客からのアクションをきっかけに提案を行う営業スタイルです。
問い合わせのあった商品やサービスだけではなく、関連商品を併せて提案し、購買意欲を高める工夫が求められます。
たとえば、引っ越しの見積もり依頼をいただいた顧客に対して、自社サービスの魅力を伝えるとともに、段ボールや他サービスも提案をするといった具合です。
すでに一定の興味を持っている顧客への対応になるため、新規開拓営業や飛び込み営業とくらべて、成約率は高い傾向にあります。
【営業の流れ】基本的な9つのプロセス

ここからは営業の基本的な流れを順を追ってご紹介します。
どんな営業でも流れは変わらないため、覚えておいて損はないでしょう。
工程 | 営業プロセスの9段階 | 役立つスキル | 段階 |
---|---|---|---|
1 | 市場調査 | 分析力・情報収集力 | 準備段階 |
2 | 見込み客の発掘 | 行動力・リサーチ力 | ↓ |
3 | アプローチ | 行動力 | 接点づくりの段階 |
4 | ニーズの確認 | コミュニケーション力 | 提案の前段階 |
5 | プレゼンテーション(商品説明) | 傾聴力・提案力 | 提案段階 |
6 | 商談 | 交渉力・質問力 ・提案力 | ↓ |
7 | クロージング(契約・受注) | 提案力 | 契約段階 |
8 | 納品 | 段取り力 | 実行段階 |
9 | 次のアプローチの準備 | 観察力・分析力 | 次への準備段階 |
【段階1・2・3】 市場調査・見込み客の発掘・アプローチ
まずは市場調査をし、見込み客を発掘します。
アプローチ方法はチラシ・テレアポ・SNSなどさまざまですが、ターゲット層や商材の特性に応じて、もっとも集客効果の高いアプローチで営業をかけていきます。
この段階では、情報収集をしっかり行い、とにかく行動量を増やしていくことが大事です。
【段階4】ニーズの確認
お客様と対面して最初に行うことは、ニーズを探るためのコミュニケーションです。
お客様の現状と目指す未来像を理解し、この段階でどのような提案をしていくのがお客様にとってベストなのかを頭の中で組み立てつつ会話を進めていきます。
的外れな提案を避けるためにも、相手の話にしっかり耳を傾けることが大切です。
「この人はちゃんと話を聞いてくれているな」と感じてもらえれば、安心感が信頼感へとつながっていきます。
【段階5】プレゼンテーション
お客様のニーズが確認できた段階ではじめてプレゼンテーション(商品説明)に入ります。
この段階では、あくまでもお客様が聞きたい情報だけを伝えるようにします。
知っていることは良かれと思ってなんでも伝えたくなるものですが、どんなに素晴しい情報でも、興味がなければ退屈以外のなにものでもありません。
【段階6】商談
商品説明が終わったら、次は商談に入ります。
お客様の反応を見ながら、さらに具体的な課題や要望を掘り下げていきます。
価格や条件、導入時期の話も出てくるため、相手の立場に配慮した柔軟な交渉力が求められます。
不安をひとつずつ解消しながら、最終的な合意に向けて関係を深めていく段階です。
【段階7】クロージング
商談の内容に納得いただけたら、いよいよ契約・受注に向けて最後の一押しです。
お客様が迷っている場合は、不安を取り除く情報提供や、具体的な導入イメージを伝えると効果的です。
無理な押し売りではなく、このタイミングで導入するメリットや意義をいかに自然に伝えられるかがクロージングの鍵となります。
【段階8・9】納品・次のアプローチの準備
契約いただいたら、納期までに商品やサービスを滞りなく納品します。
その際に大事なことは、ご注文の内容や品質に間違いがないか、あらかじめしっかり確認することです。
小さなミスや納期の遅れは、せっかくこれまでに築いた信頼を損ねる要因となります。
逆に言えば、納品は信頼を強固にする絶好のチャンスです。
この信頼を土台に、次の提案やアプローチへとつなげていくことが、営業としての真の力となります。
営業は「売って終わり」ではなく、納品後からが本当の勝負といえるのです。
営業に必要なスキルとは?

「基本的な9つのプロセス」でご紹介した通り、営業には場面場面で必要になるスキルが異なります。
「これさえ押さえておけば!」という主なスキルを抜粋して紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
コミュニケーション力
コミュニケーション力とは、相手の言葉や状況、また、表情やしぐさといった非言語的なサインを読み取り、適切な言葉や態度で対応できる力です。
また、自分の気持ちや考えをわかりやすく伝え、相手に共感を示せることも特徴といえます。
この力が営業職に特に必要とされる理由として、お客様との信頼関係を築き、ニーズを正確に把握し、納得のいく提案を行うためです。
さらには、社内での情報共有やチームとの連携にも欠かせません。
優れたコミュニケーション力を持つ営業パーソンは、お客様との良好な関係を築きやすく、長期的なビジネスへとつなげることができます。
提案力
営業において必要とされる「提案力」とは、単なる知識の披露ではなく、相手を納得させるための「話す力」に近いスキルです。
ここでいう「話す力」とは、専門用語や難しい言葉を流ちょうにあやつり話すことではありません。
相手の理解度を見極めながら、どれだけわかりやすく要点を伝えることができるかどうかです。
そのためには、たとえ話の発想力や話の構成力、さらには間の取り方や声のトーンなども重要になってきます。
質問力
質問力とは、相手の本音やニーズ、背景にある情報を自然に引き出すための質問スキルです。
しかし、質問は尋問とは違います。
たとえば、「予算は?」「納期は?」のように矢継ぎ早に聞いてしまっては、お客様は尋問されているように感じ、会話を打ち切られてしまうこともあるでしょう。
大切なのは、ひとつの質問から会話をどんどん広げ、自然な流れで情報を引き出すこと。
まずはお客様に興味を持ち、会話を楽しもうとする姿勢が大事です。
傾聴力
傾聴力とは、相手の話の本質を深く理解し、共感しながら聴く力のことです。
話の内容や言葉の意味だけでなく、その背景にある心理や考えまで汲み取ることで、相手の顕在ニーズだけでなく潜在ニーズも理解することができます。
お客様自身が明確に言語化している「顕在ニーズ」だけでなく、お客様自身では気付いていない「潜在ニーズ」を把握することで、お客様の本当の課題や理想に合った提案が可能となります。
結果として、提案の納得感や価値が高まり、成約率もあがります。
また、「この人は自分のことをよく理解してくれている」と感じてもらえるため、お客様との距離が縮まり、長期的な関係を築きやすくなります。
営業に向いている人の特徴

営業に向いている人には、共通する特徴があります。
ここからは、営業職で活躍しやすい人の性格やスキルについてわかりやすく紹介します。
素直に学びを吸収できる人
営業をはじめて右も左もわからないうちは、上司や先輩のアドバイスを素直に聞き入れ、実践してみることからはじめましょう。
実践できるかどうかで、成長のスピードは段違いに変わります。
たとえば、上司・先輩との同行営業で受けたフィードバックに対して「私ってこういうタイプだから……」と自己流を貫いてしまうと、改善の機会を逃すことになります。
素直な人とは、指摘をそのまま鵜呑みにするのではなく、「まずは受け止めて試してみる」柔軟さを持った人のこと。
そうした「やってみる姿勢」が見える人の方が、周りからも受け入れられやすく、信頼も得やすくなります。
相手の話をきちんと聞ける人
営業の心得として「聞くが8割、話すが2割」という言葉があります。
営業というと社交的な性格が求められていると思われがちですが、実際には、相手の話に興味を持ち、しっかり耳を傾けられる人の方が営業に向いているといわれているのです。
聞き上手な人は、相手の話を最後まで聞くことができ、その要点を正しく理解した上で、会話を展開していきます。
そのため、話を聞いてもらった相手は「この人はちゃんとわかってくれている」と感じ、自然と安心感や満足感を得られるでしょう。
相手の話に共感できる人
相手の話を他人事として聞くのではなく、自分のことのように共感して話を聞ける人は、社内外問わず好印象を持たれやすいという特徴があります。
共感とは、面白い話には笑うことができて、悲しい話には悲しむことができることで、感情を共有する力のことを指します。
心理学的にも、相手に頷きながら話を聞くと、話している方は「尊重されている」と感じるそうです。
プレッシャーやストレスに強い人
営業職は「数字=売上」という明確な成果が常につきまとう仕事です。
ほとんどの営業には、月ごとの目標やノルマを課せられており、達成できなければ精神的に大きな負荷がかかります。
また、お客様からの断りや冷たい対応に、心が折れそうになることも少なくないでしょう。
そんな中でも、プレッシャーやストレスに強い人は、気持ちを素早く切り替え、次の行動に集中できます。
たとえば「断れるのは当たり前と割り切って数をこなす」「ミスや失敗を引きずらないけれども、反省はしっかりする」といった姿勢が営業ではとても大事です。
実際に安定して結果を出せる人の多くは、感情に振り回されることなく、常に冷静さと粘り強さを併せ持つことで、いつでも安定したパフォーマンスを発揮できるのです。
営業初心者必見!知って損のない営業の心構え

営業で成果を上げるためには、スキルだけでなく「心構え」も大事です。
ここからは、知っておいて損のない営業の心構えを、わかりやすくご紹介します。
お客様との信頼関係は、適切な距離感からうまれる
厚生労働省の『専門職としての意識と責任 』よると、人間には「パーソナルスペース」といって、見ず知らずの人に侵入されると不快に感じる距離があるといいます。
たとえば、洋服を買いに行ったお店で、販売員がずっと隣に付き添ってくると、なんとなく落ち着かないと感じることがあると思います。
0 ~ 45cmは、ごく親しい人に許される空間とされ、親しくない人がこの空間に入ると大抵の人は嫌悪感を覚えます。
120 ~ 350cmは、 容易に会話ができる空間で、公式な商談で用いられる距離です。
営業では、この物理的な距離を意識することが、相手に安心感を与え、信頼関係の第一歩につながるといえます。
まずは相手に歩み寄る姿勢が信頼をうむ
最初の印象を良くしようと思うあまり、無理にテンション高めに接すると、後々そのギャップに自分が疲れてしまうことがあります。
たとえば、初対面から馴れ馴れしく話しかけるよりも、相手の様子を見て言葉遣いや距離感を調整するように、自然体の中にも「相手に歩み寄る姿勢」を持つことが信頼関係の構築には大切です。
媚びるのではなく、誠意ある対応がポイントです。
営業はキャッチボール!一方通行では成り立たない
人は、自ら話すことで安心し、リラックスできるものです。
たとえば、初対面でいきなり「この商品の説明をさせてください」と延々と話し続ける営業パーソンがいたらどう思いますか?
「強引に売り込まれるかも」と身構え、不安から話の内容が頭に入らなくなってしまいます。
営業は相手との会話のキャッチボールが大事です。
一方的に押し付けるように話すのではなく、相手の言葉に耳を傾けながら対話を重ねることで、信頼関係が築かれます。
前述した通り、営業は「聞くが8割、話すが2割」。
この配分を意識しながら、相手がいつでも話しやすい雰囲気を作るようにしましょう。
そうすることで、相手も自然と心を開き、会話が深まりやすくなります。
「売る」よりも「役に立つ存在になる」
営業パーソンを目指すなら「自分がお客様の立場だったらどうして欲しいか」を常に考え、心からお客様の役に立とうとする姿勢が大切です。
たとえば「このお客様は口コミを気にしていたな。商品説明よりも実際に使った人の声のほうが参考になるかも」や「成功例だけでなく、失敗例もお伝えしたほうが不安を軽減できるかもしれない」といった配慮ができる営業パーソンは、お客様にとって信頼できる”役に立つ存在”として映ります。
商品を売ることだけにこだわらず、お客様から信頼され、自然と相談されるような営業パーソンを目指しましょう。
断られても落ち込まない!それはあなたの人格否定ではない
正直にお伝えすると、営業にとって断られることは「日常」といっても過言ではありません。
しかし、お客様が断ったの「あなた」ではなく「提案したサービスや商品」です。
もちろん「自分に改善できる点はなかったか」振り返りを行うことは大切です。
しかし、断られたことをいつまでも引きずってしまうと、次の商談にも悪影響を及ぼします。
お客様にも何かしら事情があり、たまたま今回はタイミングが合わなかっただけかもしれません。
だからこそ、たとえ断られても「次回また何かあればお願いします」と笑顔で締めくくることが、将来的なチャンスにつながるのです。
営業で提案上手になりたいなら基礎テクニックをマスターしよう

営業で成果を出すためには、まずは基礎となるテクニックを身につけることが大切です。
ここからは、初心者でもすぐに実践できる営業の基礎テクニックをご紹介します。
商品・サービスの素晴らしさだけでなく、使い方にも焦点をあてる
商品・サービスの性能や特徴を伝えることは大事です。
しかし、いくら優れたものであっても、「自分にとってどのように役立つか」がイメージできなければ相手の心には響きません。
その商品はどんな使い心地なのか、そのサービスを導入したことで現状がどのように好転するのか、手に入れたあとの生活や仕事にどう溶け込むのかを想像してもらうために、使い方や活用シーンを具体的に伝えるのも営業の大切な役割です。
欠点を最初に話す正直な姿勢
営業で信頼を得るには「売りたい気持ち」よりも「誠実さ」が大切です。
その誠実さを伝えるために有効なのが「結論→欠点→欠点を上回るメリット」の順番で話すこと。
たとえば、「○○(一般的な競合商品)と比べるとこのような欠点がありますが」と率直に伝えたうえで、「内容の充実」や「手厚いサポート体制」など、欠点を補って余りあるメリット伝えます。
この順番で話すことで、お客様にも安心して耳を傾けてもらいやすくなり「この人なら信頼できそう」と感じてもらえるきっかけになるでしょう。
あらかじめリスクを説明しておくことで、後のトラブルを防ぐことにもつながります。
マイナスな話は対象を広く、プラスな話は営業対象者に絞る
たとえば、お客様と業績の話をする場合、正面からは切り込みづらく、相手もあまり話したがらない可能性があります。
そのような時に「御社では最近どうですか?」といった直球の質問は避けた方が良いでしょう。
代わりに「業界全体ではどうですか?」のように話の対象を広げることで、「あなた個人の話ではではありません」というメッセージが伝わり、相手も本音を話しやすくなることがあります。
一方、プラスに働きそうな話題では「この商品は、○○さんにぴったりだと思います」と個別に伝えることで「自分のために考えてくれているんだな」と感じてもらえ、特別感を与えることができます。
言葉づかいにもTPO!表現は相手によって変えていく
話す相手が経営者か現場の担当者か、年配か若手かによって、響く言葉は変わります。
そのため、一律に同じように話すのではなく、相手に合わせた言い回しや表現を心がけることが大切です。
たとえば、経営者には「コスト削減」「収益性」といった言葉が響きやすい一方で、現場の担当者には「作業効率」「使いやすさ」のような表現の方が伝わりやすいことがあります。
このように、相手の立場や関心ごとに応じて言葉を選ぶことで、より効果的に提案内容を届けることがでるでしょう。
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営業とは実力が正当に評価されやすくやりがいのある仕事

営業とは、商品やサービスをお客様に知ってもらい、購入へとつなげることで売上をうみだす仕事です。
企業の成長に直結する役割を担う営業は、まさに「花形」ともいえる存在。
実力が正当に評価されやすく、やりがいのある仕事とえいえるでしょう。
しかし、営業はお客様とただ楽しく会話だけしていれば良いというものではありません。
営業のプロセスを細かく分けると9つにも及び、その工程をこなすうえでコミュニケーション力・傾聴力・提案力などさまざまなスキルが求められます。
こうしたスキルを身につけるには、時間をかけて実践を重ねることが欠かせません。一朝一夕で身につくものではないのです。
焦らず一歩ずつ積み重ねていけば、きっと素晴らしい営業パ-ソンになれるでしょう。
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- 株式会社東京商工リサーチ『倒産の状況(令和7年3月分)』
- 株式会社求人ジャーナル『職種一覧表』
- 厚生労働省『専門職としての意識と責任 』